伊勢湾海運株式会社

ISEWAN PLAZAいせわん・ぷらざ
VOL.172008/08/01

ヨーロッパだより

ヨーロッパ駐在奮闘記

イセワンヨーロッパ

スペイン アンダルシア地方にて
スペイン アンダルシア地方にて

気がつけばヨーロッパでの生活も3年の月日が過ぎようとしています。

まさかと思っていた海外での駐在で、本当にやっていけるのか不安なスタートでしたが、光陰矢の如し、今は欧州を駆け廻る日々です。

入社来東京支店にてターミナル課のフォーマン、倉庫での経験を経て東京支店営業課に配属を受け、今までの経験を元に頑張るぞと意気込んで乗り込んだのですが、顧客の信頼を得ることの大変さをひしひしと肌で感じる毎日でした。

毎日朝から夜まで上司に叱れておりましたが、今思うと僕の基礎を築けたことには大変感謝しております。

そうして巡ってきた2005年の海外研修。研修にて培った語学力とガッツと元気の精神を武器に、世の中がサッカーワールドカップで盛り上がる中、私の駐在員生活が始まりました。

実際の駐在員生活は気持ちとは裏腹に、駐在員の仕事、生活の大変さに驚かされるばかりで、特に日本でも殆ど無かった出張で、ヨーロッパ全土を訪問する機会を得、EU国だけでも27カ国、それに近隣国を合わせた国々に、飛行機、電車、車にて訪問するのですが、色々な体験談も沢山出来ました。飛行機の乗り継ぎで空港内を走ったり、車での日帰り出張では往復800Kmほどの運転も経験しました。上司、先輩駐在員との出張ですが、昨今は任された業務もそれなりに出てきて一人での出張も多々あり、土曜日曜の現場での立会いもこなすことが出来ています。

出張先での体力的な辛さは元より、精神的な辛さにも直面しました。国も違えば文化も違う、島国日本からきた若僧を待っていたのは外国人との考え方の違いでした。学生時代の英国留学で、外国人と言えど同じ人間だと、甘い思いで迎えた仕事でしたが、考え方は全く日本人とはかけ離れたものでした。長期休暇を取り、人生をエンジョイする姿は我々日本人社会には無い姿で、休暇より戻るまで待てと言われる辛さには閉口です。日本のビジネス、考え方を強要することも試みましたが逆効果で、反感も買いました。

只、私は駐在生活の中で自分は日本人だという誇りを持って仕事しています。いや日本に居た時よりも一層その思いは強くなりました。時間は掛かりますが、外国人に少しでも日本のビジネスの有り方を伝えて仕事できるように更に努力していこうと思います。

駐在生活の中では、責任も有りますが日本に居たら出来ないような経験も積ませて頂いているのも事実で、日本に居たら到底お会いする機会すらない方々と仕事をご一緒させて頂くことも有り、仕事の合間に聞くお話は為にもなり、励みにもなっています。イセワンヨーロッパの業務は設備機器、工作機械からピアノまで幅広い分野に渡る取り扱いで、日本、中国、米国の各拠点を繋ぐ輸入取り扱い、日本へのスピードを必要とする輸出取り扱いですが、取り分け、顧客工場での据付作業、各種展示会取り扱いは現地の重要な業務です。

ドイツ クリスマスマルクトの夕べ
ドイツ クリスマスマルクトの夕べ

この3年間の駐在生活で多くの現場を見る機会を得ました。ドイツを基点に西は英国、東はロシアまで。又貨物は60tを超える貨物から50Kgの航空貨物まで。昨年の世界三大工作機械展示会では早朝から深夜までの難作業も経験する事が出来ました。英語、ドイツ語、伝わらない場合にはジェスチャーで熱意を持って説明することも知りました。

こんな苦労話ばかり書くと駐在生活はそんなに大変なのかと思われますが、ヨーロッパならではの歴史と文化に親しんで過ごす休日。ライン川のほとり、木漏れ日の差し込むカフェでのランチ。日本人で構成しているサッカーチームの仲間と過ごす休日。語学の勉強、取り分けドイツ語の勉強が出来るのも海外生活ならではです。

最後になりますが、初心忘るべからず、駐在員として皆さんに支えられていることを忘れず感謝の気持ちを持って、この経験が今後の自身を培っていく原動力になる様、日々精進していきたいと思います。

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