伊勢湾海運株式会社

ISEWAN PLAZAいせわん・ぷらざ
VOL.392011/05/20

海外研修報告

欧州研修 ~100年に一度の長い冬~

輸入課

この度、2010年11月5日から2011年2月4日までの3ヶ月間、欧州研修に参加させて頂きました。

デュイスブルク港(バージ船荷役)
デュイスブルク港(バージ船荷役)

晴天の中、セントレア空港から飛び立ち、期待と不安を胸にドイツに到着しました。そして、大きなスーツケースと一緒にISEWAN EUROPE GmbH(以下、IE社)の皆様と笑顔でご対面。となるはずが、スーツケースはどこへ・・・。空港内を走り回り、探している間にIEの皆様とバッタリご対面。大汗をかいた姿で、「ごめんなさい」の挨拶で私の研修はスタートしました。

研修は、デスクワークから始まり、工作機械メーカーでの搬出入作業の立ち会いを行い、貿易実務・現場作業の知識が乏しい私に、一から丁寧に教えて頂きました。また、欧州物流事情に関して、有数の河港を有する欧州は河川輸送が代表的な輸送形態の一つと学びました。

ゼーブルージュ港での積み下ろし作業
ゼーブルージュ港での積み下ろし作業

IE社の位置するデュイスブルク港は、欧州の最重要水路であるライン川を州内に有することから、ドイツ最大の内陸港拠点としての地位を誇っております。現在、河川輸送は衰退しつつありますが、環境問題への配慮でモーダルシフトへの期待が高まっている為、その担い手として鉄道と共に河川輸送に大きな期待が寄せられていると学びました。それから、港湾見学では、ドイツのブレーメン港、ベルギーのゼーブルージュ港の港湾施設を見学させて頂きました。港湾内には貨物列車が通っており、鉄道・トラック・船の複合一貫輸送が主流であることを理解しました。

スロバキアでの積み下ろし作業
スロバキアでの積み下ろし作業

今回の研修で特に印象に残っている事は、極寒の中、韓国自動車メーカーのスロバキア工場にて、日本顧客の工作機械の据付作業に立ち会ったことです。韓国人、スロバキア人、日本人が工場内に出入りしている環境は、何とも不思議な感じがしました。据付作業中は何度かトラブルがあり、発生する度に対処方法に悩んでいましたが、駐在員の迅速な対応と作業員の皆の協力もあり、無事に予定作業を終了することができました。翌日、ドイツへ戻る為に空港へ向かいましたが、大寒波の影響で大雪が降りフライトはキャンセル。またしても空港でのハプニングを招いてしまう結果となりました。今年の欧州は「100年に一度の長い冬」と言われていて、冬の厳しさを痛感する貴重な経験となりました。

ライン川
ライン川

研修当初は、業務を教えてもらう受け身の立場でいましたが、このスロバキアでの作業を通して積極的に行動して、自ら学ぶ研修に切り替えることができました。それから、研修では業務内容だけでなく、人と人との繋がりの大切さを学びました。IE社では、お客様と頻繁に顔を合わせることで、円滑に業務が行われていると感じました。

最後に、IE社の皆様の温かいご指導で貴重な三ヵ月間を過ごすことができ、誠に感謝しております。そして、事前にご指導頂いた総務課、港運課の皆様、快く送り出して頂いた輸入課の皆様、研修で不在の際にサポートして下さった資源・再生チームの皆様に心より御礼申し上げます。


ジャスト・イン・タイム!中国

伊勢湾(広州)国際貨運代理有限公司 (研修時 東京支店 営業課)

工場搬出作業
工場搬出作業

この度、私は昨年11月7日から本年1月29日までの約3ヵ月間、伊勢湾海運グループが中国へ進出している全拠点を北から大連伊鉄、伊勢湾北方環保科技、天津北方五洋、上海外紅伊勢達、広州伊勢紅、伊勢湾香港、を研修させていただきました。

その中で、日本では行っていない業務を中国で行っている、広州伊勢紅国際貨運代理有限公司(以下 広州伊勢紅)の業務内容について報告させて頂きたいと思います。

広州伊勢紅がある広州は中国・華南地区でも数多くの日系自動車メーカーが進出しており今後更に自動車産業の発展が見込まれる地区となっております。そうした立地条件を生かしたジャスト・イン・タイム(JIT)輸送を行う3PL倉庫業務とフォワーディング業務をメインに行っております。

広州 南沙倉庫
広州 南沙倉庫

倉庫がある南沙地区にはT社の完成車工場がありその生産の裾野を形成する数多くの有名部品メーカーが進出しており、その中でも3社の自動車関連部品を扱っております。扱い品目は約500種類にもわたり倉庫内に張り巡らされたラック群はとても圧巻でした。5Sを基本とした3PL業務の徹底した管理能力の高さにもとても驚かされました。またJIT輸送はカンバン方式で行っており、午前8:15の第一便から夜中の午前1:30までの計10便/日で広州伊勢紅の名前を記載したWINGトラックで輸送。まさしくカンバン?輸送です。

中国全拠点は、それぞれ拠点ごとに立地条件を生かした業務を模索し日々営業に励む駐在員殿や、日式サービスを求める客先対応を文化の違うローカルスタッフに一生懸命教育していく総経理殿の姿等々、ここには書ききれませんが今回私が研修させて頂いたこの3か月間で行く前の中国拠点のイメージと実際に研修した後では今後の営業への取り組みも意識が変わるぐらいの体験や経験をさせて頂きました。

塩田港コンテナターミナル
塩田港コンテナターミナル

この研修で得た体験や経験及び情報を関連業務担当へ横展開し情報共有を行えば、必ず各拠点との一貫輸送作業案件や今後の伊勢湾海運グループの発展となると感じております。そしてその発展に寄与できるようこれからも日々の業務を大切にし、積極的に職務に邁進していきたいと思います。

末筆ではございますが、この度研修という機会に快く送り出して下さり、サポート頂きました東京支店の皆様、中国チーム、総務課の皆様本当にありがとうございました。現地駐在員及びスタッフ殿にはお忙しい中、貴重なお時間を割いて頂き、様々な事を教えて頂きましたこと、書面をお借りしまして深く御礼申し上げます。

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