伊勢湾海運株式会社

ISEWAN PLAZAいせわん・ぷらざ
VOL.382011/03/09

海外研修報告

アメリカ研修報告

港運課

この度、8月30日から11月20日までの日程で、アメリカ研修に参加させて頂きましたので、ご報告いたします。

研修は主に、東海岸方面に位置するシャーロット本社を中心に行われました。
また、ロサンゼルス、アトランタの各支店に出張させて頂き、各支店の機能や港湾、空港施設の見学、取引先への訪問をさせて頂きました。

■シャーロット本社

シャーロットのダウンタウン
シャーロットのダウンタウン

米国本社の機能は、工作機械、自動車部品、機械メーカーを中心とした顧客の米国側窓口、全米支店の経理、WEBシステムで全支店の業務を支えるIT部門、通関拠点であり、これら業務全般について指導を受けました。
併せて定常業務では、工作機械メーカー向けのAIR輸入貨物の配送を行いました。
シャーロットに北米本社を構える工作機械メーカーに、中部国際空港を経由してシャーロットに輸送された供給部品を、駐在員の運転するトラックに同伴しお客様へ配送するというものでした。
日本での事前研修では、集荷、書類作成、梱包作業を、米国現地では、輸入する為の書類取扱、データ処理、通関作業を学ばせて頂きました。
日米両国のスタッフが協力して、言語、時差を超え一連の業務を完遂する様子は、スケールの大きさを感じさせ印象深いものとなりました。

また、日本での修理を要する部品を中心に、AIR輸出業務を学ぶ事が出来ました。
駐在員より、輸出するに当たりお客様に伺うべき梱包や輸送手段の条件、輸出に必要な書類実務を教えて頂きました。
特に輸出業務で印象的であったのは、他法令等を除き米国税関による、輸出許可という制度が存在しない事でした。
輸出保税の概念がないため、バンニング場所を問わず作業する事が出来ます。これは、日米の貿易慣行の違いを強く感じさせるものでした。

■アトランタ事務所(2日間)

シャーロットから車で4時間ほど南方に位置するアトランタ事務所は、世界一忙しいと称されるアトランタ空港脇に位置し、幾つもの滑走路から頻繁に離発着する飛行機の多さに圧倒され、航空大国アメリカを象徴しているように思えました。
アトランタ事務所は、全米支店で唯一、自社倉庫及びリフトを有しており、訪問の際には線材コイルの搬入を拝見致しました。
また、倉庫機能というハードだけでなく、日系機械メーカーを主とした通関拠点としての一面を持ち合わせており、IT部門により整備されたWEBシステムにより、速やかな通関作業が行われていました。

■ロサンゼルス支店(3日間)

ロサンゼルス近郊に広がる倉庫群
ロサンゼルス近郊に広がる倉庫群

シャーロットから空路7時間、アメリカという国の大きさを実感しつつ、空港が近づくにつれて眼下に広がるロサンゼルスの膨大な倉庫群は、記憶に残る光景となりました。
当支店は北米西岸の主要港であるロサンゼルス・ロングビーチ港(以下:LA/LB港)近郊に位置し、海上輸送とトラック輸送の積替え拠点として位置づけられていました。
3日間の研修の中で、米国内陸から日本を仕向地とする機械のトラックからフラットラックコンテナへの積替え作業を見学しました。

LA/LB港 船社のガントリーが並ぶ
LA/LB港 船社のガントリーが並ぶ

その後、LA/LB港へ移動し港湾施設の見学を行いました。
施設の特徴は、船社毎に岸壁を有し、各船社のロゴが塗装された無数のガントリーが騒然と立ち並んでいた事でした。
また、当港はロサンゼルス近郊の渋滞緩和のため、2002年国家プロジェクトとして建設された高速鉄道専用線、アラメダコリドーにより、ロサンゼルス中心部の貨物ターミナルとの間を従来よりもスムーズに輸送できる様、インフラが整備されていました。
鉄道による海上コンテナ輸送は日本にはない輸送手段であり、2段積みのコンテナを積載した貨車が幾編成も騒然と並ぶ光景は非常に印象的でした。
また、貨車が停車、発車する際、耳をふさぎたくなる様な衝撃音が連結部から聞こえ、「貨車積みのショーリングには特に注意が必要だ」と教わった仲間の言葉が思い出されました。

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